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Double Bongcloud

2手目で両方のキングが前に歩き出します。マグヌス・カールセンとヒカル・ナカムラが実際の大会で指した、ミームオープニングです。

白番

流れ

  1. 1.e4 · ごく普通の初手です。味わっておきましょう。普通なのはここまでです。
  2. 1...e5 · 黒はポーンにはポーンで、古典的に応じます。
  3. 2.Ke2?! · Bongcloudです。キングが自軍の先頭に出て、自分のクイーンとビショップの道をふさいでしまいます。
  4. 2...Ke7?! · 黒もまねをします。2手目で両キングがそろってお散歩。これがDouble Bongcloudです。
  5. 3.Ke1 · 白のキングはそのまま家に帰ります。
  6. 3...Ke8 · 黒のキングも同じです。変わったのは、どちらももうキャスリングできないことだけです。
  7. 4.Ke2 · また外へ。どちらのキングにも、行きたい場所はありません。
  8. 4...Ke7 · そしてまた外へ。これでまったく同じ局面が2回現れました。
  9. 5.Ke1 · もう一度家へ。この対局は、どちらも勝つ気がありません。
  10. 5...Ke8 · 黒も続きます。まだ完璧な鏡写しです。
  11. 6.Ke2 · キングが3度目のお出かけです。
  12. 6...Ke7 · 同じ局面が3回目です。わずか6手で、同一局面の繰り返しによる引き分けになりました。

破り方

  1. 2...d5! · まねをせず、咎めにいきましょう。白のキングが自分の駒の邪魔をしているうちに、黒は中央で仕掛けます。
  2. 3.exd5 · 白はポーンを取りますが、黒の駒はいつでもなだれ込める態勢です。
  3. 3...Nf6 · ナイトが出て、d5のポーンを取り返す準備をします。
  4. 4.Ke1 · キングは慌てて家に戻ります。2手を損し、キャスリングももうできません。
  5. 4...Bc5 · ビショップがf2を狙います。黒は展開で大きくリードし、白のキングは真ん中で身動きが取れません。

背景

Bongcloudは、もともとネット上のネタとして生まれました。2手目でキングを前に出すのは、初心者が習う原則のほぼすべてに反します。クイーンとビショップの道をふさぎ、キャスリングを捨て、中央のためにも何もしません。ヒカル・ナカムラはこれを自分のお決まりのネタにして、オンラインの早指しで指し続けました。ときには強豪グランドマスター相手にも使い、勝ってしまうことさえありました。

そして迎えた2021年3月15日、マグヌス・カールセン・インビテーショナルの予選ステージ最終ラウンド。カールセンもナカムラもすでに決勝トーナメント進出を決めていて、勝敗には何もかかっていませんでした。当時の世界チャンピオンだったカールセンが1.e4 e5 2.Ke2と指すと、ナカムラは笑って2...Ke7と返します。両者のキングは行ったり来たりを繰り返し、わずか6手で同一局面の繰り返しによる引き分けになりました。

史上初のDouble Bongcloudとうたわれ、ネットはその一部始終に大喜びしました。では、指すべきでしょうか。答えは、友だちを笑わせたいときだけ。本気で勝ちに来る相手への対処は簡単です。中央を取り、すばやく展開し、真ん中に取り残されたキングを狙いましょう。

出典: US Chess: Nakamura and So advance to the Magnus Carlsen Invitational quarterfinals · Chess.com: Magnus Carlsen Invitational 2021, day 3 · Know Your Meme: Bongcloud Attack

評価

ミームオープニング · 6手で終わった有名な引き分け

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